杭全神社の大楠
(撮影・執筆 2025.8)
大阪府大阪市平野区にある杭全神社(くまたじんじゃ)へ行ってきました。
平野の総鎮守として知られるこの神社は、長い歴史を持ち、地元の人々に深く親しまれてきた場所です。境内に足を踏み入れると、都会の喧騒が嘘のように静けさが広がり、どこか落ち着いた空気に包まれました。
そのなかでもひときわ目を引くのが、境内の入り口付近に立つ大楠です。鳥居をくぐってすぐ左手にそびえるこの大木は、大阪府の天然記念物にも指定されており、堂々と枝を四方に広げています。まるで参拝者を迎える“守護者”のような存在感があり、思わず立ち止まって見上げてしまいました。
この大楠の樹齢は600年以上とも、あるいは1000年を超えるともいわれています。長い年月のあいだ、この地で風雨に耐えながら人々を見守り続けてきたことを考えると、その姿はただの木ではなく歴史そのものの象徴のように感じられます。幹には折れた痕跡や治療の跡も残っており、人々に支えられながら生き抜いてきた木のたくましさを物語っていました。
季節ごとに見せる姿も魅力的で、新緑の頃には大量の若葉を広げ、神社全体をやさしく包み込むようです。その存在感は、ただそこにあるだけで境内の雰囲気をぐっと神聖なものにしてくれます。
杭全神社は参拝の場であると同時に、この大楠を通して自然の生命力と歴史を感じられる特別な場所だと実感しました。訪れた際には、ぜひ入り口の大楠に目を向け、その圧倒的な存在感と長い時の流れを感じ取ってみてください。