大阪人探訪記

~隠れた名所と不思議なものを求めて~

喜志(きし)は丘の魔境!? ゴルフ、産廃、PL学園が同居する、富田林のカオスな丘陵【大阪府富田林市】

2025-06-23 03:08:09
2025-06-27 19:46:05
目次

大阪府富田林市の北部に位置する大字・喜志(きし)。

近鉄喜志駅から少し西へ進むと、町の雰囲気が一変します。低山のような傾斜地に住宅と教育施設が混在し、谷筋には木が生い茂り、まるで“ミニ山間集落”。

ここ「喜志」は、駅前の「喜志町」とはまったく違う顔を持つ、丘と谷とクセでできた、謎めいた地形エリアなんですよ。

(撮影・執筆 2025年6月)

“喜志町”やない、“喜志”や! ここテストに出ます

「喜志」周辺のグーグルマップのスクショ↑

まず大前提を確認しておきます。

喜志駅があるのは「喜志町」。コンビニがあって、レストランがあって、ちょっと街っぽいあのへん。

でも今回ご紹介するのはその西側に広がる丘陵地帯、大字・喜志(きし)の話。

地図で見ればすぐそこ。けど現地に行くと、まるで異世界。

うっそうとした木々、谷、山道、知らんうちに車が登ってる・・・・・・そんな地形がこの喜志には詰まってます。

ゴルフの気配が突然する

まずひとつ目のパンチがこれ。

ゴルフ場が現れる。しかもわりと突然。

「喜志ロイヤルゴルフセンター」はその名の通り、喜志の丘にどっかりと腰を据えた本格ゴルフ場。ここでは打ちっぱなしのゴルフができるんですよ。

どこから入ったらええんか一瞬わからんぐらい地形に溶け込んでます。

斜面の下にはジャングルのような谷。ここが富田林の住宅街と地続きとは思えん。

余談ですが、20年以上も昔・・・・・・僕がまだ幼児やったころなんですが、親にここに連れられたことがあるんです。併設されてる喫茶店がめっちゃ落ち着いた雰囲気で、料理も美味しかったことだけは覚えてるんや。

PL学園という“教育なのに宗教”な施設

PL学園の旧門(現在は封鎖されてます)↑

そして喜志を語るうえで外せんのが、そう、PL学園。

かつて野球少年の憧れだった超名門校でありながら、実はPL教団という宗教団体が母体。

喜志の丘陵地にでかいキャンパスを構えてて、周辺も教団関連施設が点在してます。

教育と宗教が同居してるなんて、もはや哲学の話やん・・・と思ったら、横では生徒が普通に下校してるから余計に混乱する。

「ここ、宗教都市? それともただの高校? いや、どっちも。」

そんな不思議ゾーンが喜志の丘なんです。

谷筋の奥に、産廃の現場

この道(美原・太子線)を歩いてると、ふと現れるのが、産業廃棄物処理業者の施設群。

「え、なんでこんなところに?」と思ったら、ちゃんと理由があるんです。

・喜志は丘陵地で起伏が激しい → 住宅地として開発しにくい

・国道170号や南阪奈道路が近い → トラック搬入出に便利

・平野部より地価が低い → 業者的には狙い目

・・・・・・ということで、使いにくい土地だからこそ“産業の裏方”が集まってきたというわけです。

教育のそばに産廃。違和感もあるけど、それがリアルな町の姿。

梅の里ニュータウンの裏、ギャップがすごい

喜志(美原・太子線沿い)から見える梅の里ニュータウン↑

喜志の北側には梅の里ニュータウンがあります。

整った街路、規則正しい家並み、ちょっと高級感すらある住宅地。ええとこです。

でも、裏山をひとつ越えるとそこは喜志。

喜志の丘陵から梅の里ニュータウンを見下ろす写真↑

ゴルフ、宗教、産廃、谷、谷、谷。秩序の裏側に、混沌がある。

このコントラストの妙、実際に歩いて体感してみてほしいです。

「まさか徒歩圏内とは思えん」ってなります。

クセが強く、やたら記憶に残る地域

喜志にある「辰池」↑

観光地ではない。

名所もない。(たぶん)

けどなぜか印象に残る。

それが大字・喜志という土地の持つ魔力。

平野のふりをした丘陵地、学校の顔をした宗教施設、ゴルフ場の横に産廃処理場、整ったニュータウンと未開の谷。

当記事では写してないけど、いちおう住宅地もちょびっとだけある。しかしなんかバランスがおかしい。だけど成立してる。

これが富田林の底力・・・・・・なのかもしれません。

『喜志』の場所

グーグルマップ

https://maps.app.goo.gl/pFqLq2LUzWpLCr34A

この記事を書いた人

しま

ブログ歴10年以上。大阪を中心にいろんなところを歩きまくっている人。 2015年から関西の珍スポット(B級スポット)などを探訪するブログを書き始めましたが、2025年に新さくらのブログ(当ブログ)に引っ越してきました。 当ブログでは大阪をメインに面白くて不思議な場所を紹介したり、街の歴史や文化を深掘りしていきたいと思っております。