誉田白鳥埴輪製作遺跡↑
大阪府羽曳野市。
その静かな住宅街に、ふと現れる小さな公園。
「あ、ここ子どもたちの遊び場かな〜」
・・・・・・って思ったあなた。甘いっ!!!!!
ここ、なんと誉田白鳥埴輪製作遺跡っていう古墳時代の埴輪工場の跡なんです!
つまり、今から1500年前・・・・・・この場所でせっせと粘土こねて、埴輪焼いて、「おい太郎!その馬の顔、ちょっとブサイクちゃう!?」とか言い合いながらハニワ作ってたんですよ!?(しらんけど)
(撮影・執筆 2025年6月)
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穴を掘ってたら歴史が出てきた
昭和44年、道路工事の真っ最中。
ガガガ・・・と掘ってたら、工事のおっちゃんが言いました。
「なんか、でっかい穴あんねんけど?しかも焦げとる」
それ、ただの穴ちゃう。埴輪を焼く窯や。
そこからの発掘で、なんと11基の窯がゴロゴロ登場!
11基よ!? なんの焼き物フェスやねん!
さらに粘土掘った穴、柱の跡も見つかって、考古学者たちも大歓喜。
「ここ、もう町工場やん!」ってノリで史跡認定されました。パチパチ〜!
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この公園、実はめっちゃ縮小版
今見られる公園はほんの一部。
昔はもっと広くて、周辺の住宅地も“埴輪工場エリア”やったんちゃうかって話。
遺跡付近の見取り図↑(赤線で囲まれてる範囲は、昔は現在の住宅地まで遺跡だったということを示している)
つまり、今ふつうに建ってる家の下にも「埴輪職人の昼ごはん食べてた場所」とかあるかもしれないのですよ。
現在(2025年)の遺跡付近のようす↑(ビルや道路、住宅などが広がっている。昔はここ一帯も遺跡だったといわれている)
あなたのリビング、実はハニワがコーヒー飲んでた場所かもしれません(※妄想)
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埴輪だけじゃない!窯の仕組みも学べる
公園内には、窯跡の位置を示した表示だけでなく、当時の埴輪焼成のしくみを再現したジオラマ模型も設置されています!
このジオラマがまたよくできていて、埴輪を並べた内部の様子や、窯の構造、どうやって火を通したのかといった工程が視覚的にわかるようになっています。
筆者が指を指している部分(燃焼部)から火を焚き、真ん中らへん(焼成部)で品物を焼く。上部の小さい穴(煙道)から煙を排出する。
「えっ、こんなふうに焼いてたの!?」とびっくりすること間違いなし。お子さんにもおすすめのポイントです。
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出てきた埴輪がクセ強すぎる件
この工場で作られた埴輪、ラインナップが完全にフルスロットルなんですよ。
まっすぐな円筒型(王道)
朝顔みたいな形のやつ(優雅)
馬、人、盾、家、武器、鳥 ←!?
最後なんやねん、鳥て。
もう「埴輪にできるもんは全部しとこ!」みたいなノリ。
完全に“古墳時代のホビーセンター”っす。
これらが古墳に並べられてるところを想像したらめっちゃ可愛い護衛部隊ですね。カオスで最高。
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地味やけど、知ったらめっちゃおもろい
誉田白鳥埴輪製作遺跡。
見た目はちっちゃな町の公園。でも、その足元には1500年前の工房が広がってた。
派手さはないけど、背景知ったらめっちゃ深い。
窯のジオラマもあって、地味好き・考古学好きにはたまらんスポットやと思う。
気軽に寄れるし、ちょっとでも「埴輪って何なん?」って思った人は、ぜひ立ち寄ってみてな。
きっと、「こんなおもろいとこ、なんで知らんかったんや!」ってなるはずです!
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『誉田白鳥埴輪製作遺跡』の場所
グーグルマップ