大阪人探訪記

~隠れた名所と不思議なものを求めて~

通法寺町の探訪。静かで地味だけどクセになる“通好み”の歴史田園まち歩き【大阪府富田林市】

2025-06-30 09:13:22
2025-06-30 09:14:48
目次

ここは大阪府富田林市。

「通法寺町(つうほうじちょう)」にやってきました。

初見の人はまずこう思います。「ここに通法寺ってお寺あるんやろなぁ」と。

・・・・・・ところがどっこい。

通法寺跡は、実はお隣の“通法寺”という大字にあります。え、ややこし!となるのがこの町の第一関門。名前でボケてくるスタイル、嫌いじゃないです。

(撮影・執筆 2025年6月)

通法寺町の名前の由来、平安武士のオーラただよう説

大字・通法寺にある通法寺跡↑(現在はお寺は無く、山門と鐘楼など、建物の一部が残っているだけです)

「通法寺町」っていう地名の由来は、ズバリお寺の名前。

その昔、このあたりには通法寺(つうほうじ)というすごいお寺があったんです。

誰の菩提寺かって?

源頼信、頼義、義家・・・・・・そう、あの“河内源氏”三代です。武士界のレジェンド一家。

ただし今そのお寺の跡地(通法寺跡)があるのは、実は隣の大字・通法寺という町。なんやねん隣かい、と思うかもしれませんが、昔の村の範囲は今とちょっとちゃうのでご愛敬。

つまりこの町、「今は静かな田園だけど、1000年前は源氏の法要でごった返してた」かもしれない場所なんです。

一面の田畑!ときどきぶどう!ぜいたくな田園ミックス

町を歩いてまず驚くのが、広がる田畑の景色。

ほんまに視界のほとんどが田んぼか畑。大阪とは思えんスケール感です。

水の張られた田んぼに空が映ってるだけで、もうエモい。

畑では葉物野菜が元気に育ってて、「どこでもドアで田舎に来たんか?」って錯覚するレベルっす。

そして時々、ぶどう畑も顔を出します。

たぶんぶどう畑↑(間違ってたらごめん)

羽曳野といえばぶどうの名産地やけど、通法寺町の中ではぶどうはあくまで脇役なのかも?

メインは圧倒的に田んぼと野菜。派手さより実直さ。これがこの町のスタイル・・・・・・なんだと思う。

民家は少なめ。でも古い家がええ味出してる

広大な田畑の中に、ポツポツと建っているのが、古い民家たち。

数は少ないけど、そのひとつひとつがしっかり存在感あります。

瓦屋根に木造の壁、年季の入った佇まい。

「何代にもわたってこの土地を守ってきたんやろなぁ」って思わせる重みがある家ばかり。

まさに“暮らしの遺産”という感じで、景色の中にスッと溶け込んでるんです。

新しい家はほとんど見かけへんけど、そのぶん時間の流れそのものが風景になってる気がしました。

目立たない、でもそれがいい!

通法寺町で一番目立っていると思う壁から飛び出す恐竜↑(アート系企業の工場です)

正直言って、通法寺町は観光地っぽさは皆無です。

カフェも、案内板も、にぎやかな通りもありません。

でも、そのぶん歩いてると田畑の音と風のにおいがじっくり味わえる。

名前のややこしさにツッコミ入れながら、野菜畑のそばを歩く午後・・・・・・これ普通に贅沢やんな?

そして静けさのなかに、源氏の影がチラリと見え隠れする。

地味やけど奥が深い。地図に出えへん“良さ”が詰まってる。

そんな町なんです。

通法寺町は「歴史×田畑×静けさ」の三拍子やで

通法寺町は、地名の由来からして深い。源氏三代の菩提寺の名を今に残しつつ、現代では静かな農村としてゆるやかに暮らしが続いています。

ぶどう畑が主役かと思いきや、実際は田んぼと野菜畑がメイン。

民家は少なめで、そのほとんどが年季の入った古い家々。

何もないようで、よく見ると、全部ちゃんとある。

そんな“じわじわ好きになる町”、それが通法寺町です。

ついでに隣の「大字・通法寺」の通法寺跡にも足を伸ばして、源氏の歴史もセットで味わってみてくださいな!

『通法寺町』の場所

グーグルマップ

https://maps.app.goo.gl/4RjedZ1jBBM2SVu77

この記事を書いた人

しま

ブログ歴10年以上。大阪を中心にいろんなところを歩きまくっている人。 2015年から関西の珍スポット(B級スポット)などを探訪するブログを書き始めましたが、2025年に新さくらのブログ(当ブログ)に引っ越してきました。 当ブログでは大阪をメインに面白くて不思議な場所を紹介したり、街の歴史や文化を深掘りしていきたいと思っております。