大字・東板持を訪問!
大阪府富田林市にある「大字・東板持」という地区にやってきました。
富田林のなかでも、ちょっと東のほう。畑がぐわーっと広がってて、虫の声がどこからともなく聞こえてくる、そんなのどかな場所です。
故郷ってわけじゃないけど、なんだか「ただいま」って言いたくなるような空気感。今回はそんな東板持を、のんびり歩いてみました。
(撮影・執筆 2025.7)
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まずは混乱必至!「東板持町」と「大字・東板持」は別モンです
「東板持」と聞いて、「ああ、西板持のとなりやんな?」って思ったアナタ、それは東板持町のこと!
今回ご紹介するのはそれとは別の、
「大字・東板持(おおあざ・ひがしいたもち)」という農村エリア。
川西駅から東へ東へと向かい、板持トンネルを抜け、田んぼがようけ見えてきたあたり、そこが舞台です。
名前が似ててまぎらわしいですが、これはもう富田林あるある。初見さんが勘違いしてもしゃーないです。
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「板持」ってなんのこと? ちょっと気になる地名のナゾ
板持トンネル↑
「東板持(ひがしいたもち)」って、名前からしてちょっと気になる地名ですよね。
なんで“板を持つ”の? 実はこの「板持」、いくつかの説があるんです。
よく言われてるのが、「田んぼ(イタ)をたくさん持ってた土地」って説。昔から農業が盛んやったから、「イタ、持ってまっせ〜」で「板持」になったんちゃうかって話です。
また、古代・中世のこのあたりで木材や板材を集積・流通させていた地域だったという説。
あとは、「板」は地形を指し、「持」は「保つ・治める」の意味から、板のような平坦な土地を治める場所という地形説もあります。
ほかにも、昔ここを治めてた「板持氏」って豪族の名前から来た説とか、板で水をせき止める農業用の技術が由来って説もあります。
つまり、どれがホンマかは・・・・・・ナゾ!
でも、それだけ古くから人が暮らして工夫してきた土地ってこと。地名ひとつで、なんかロマン感じますよね〜。
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畑と畑と畑
大字・東板持を歩いてまず目に入るのは、ズドーンと広がる畑!
「え、こんなに畑って続くの!?」ってくらい、地平線まで野菜が育ってます(※誇張気味)。
しかも地図を見ると、どうやら山の上にはため池も点在しているみたいで、アメンボやら謎の魚やらものびのび暮らしてることでしょう。
もうこれ、自然ドキュメンタリーのロケ地でもいけるレベル。
住宅はぽつぽつとしかなくて、都会の「密集型」じゃなくて「点在型」。
いわゆる「ご近所づきあい、徒歩15分」みたいな距離感。静かでええとこなんですわ。
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のどかな田園にまぎれて・・・?ガテン系もちょこっといます
ちなみに、畑ばかりかと思いきや、実は建設業者さんや産業廃棄物関連の業者さんも、ぽつぽつとちょっとだけ存在しています。
広い土地とアクセスの良さが関係してるのか、こんな静かな農村エリアに意外とガテン系の拠点があるっていうのも、なんだか面白いギャップですね。
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買い物はちょっと足のばしてね!意外と便利な周辺環境
大字・東板持にはショッピングエリアは全然ありません。
でも心配ご無用!
少し足をのばせば、地元の新鮮野菜が買える道の駅や農産物の直売所がありますし、さらに北西方面へ行けば大型スーパーや電気屋さんもあって、生活に必要な買い物は十分カバーできますよ。
旬鮮広場 富田林直売店↑(大字・東板持から徒歩1~2分くらい。富田林佐備にある)
道の駅 かなん↑(大字・東板持の南すぐ。河南町にある)
のどかな田園風景のすぐそばに、意外と便利な買い物スポットが揃っているのもこの地域のいいところです。
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なにもないようで、めっちゃ贅沢な時間
商業施設も観光名所もないけど、大字・東板持には都会にはない「静けさ」と「余白」が残ってます。
山に吹く心地いい風、どこか遠くで聞こえる農機の音。
それだけで十分、心が満たされる場所ってあるんやなぁって、しみじみ感じられるところなんです。
散歩しながら、「あれ、今何時やっけ?」って時計を見ると、意外と時間がたっててびっくりする。
そんな風に、時間の流れまでゆっくりになるような不思議なエリアでした。
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地図好きにもうれしい「古地図そのまんま」な土地

今昔マップon the webより、東板持界隈の古地図↑
最後にマニアックなポイントですが、大字・東板持は100年以上前から地形がほぼ変わらずに残ってる貴重なエリアでもあります。(お隣の東板持町や西板持町は、わりと都会化している)
古地図と見比べると「おお、ほとんどそのまんまやん!」と感動すること間違いなし。
地名フェチの人、地図コレクターの人、ここはけっこう“刺さる”エリアですよ。
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『大字・東板持』の場所
グーグルマップ