美原区の菩提を歩いた!
大阪府堺市美原区の菩提(ぼだい)に来ました。
足を踏み入れると、住宅と工場が肩を並べる、不思議と落ち着く景色が広がっていました。静かなのに働く音がどこかから聞こえてくる――のどかさと活気のバランスが、ちょうどええんですわ。
(撮影・執筆 2025.8)
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まずは大事な大前提。「菩提」と「菩提町」は別モンやで
菩提地区自治会館↑
まずはじめに大前提を言うときます。「菩提」と「菩提町」は別モンなんです。
「菩提(ぼだい)」は堺市美原区にあるエリア。
一方で「菩提町(ぼだいちょう)」は堺市東区に属します。
名前はそっくりでも区がちゃう。梅田と新梅田食道街ぐらい違います。道に迷って「どこがどこやねん!」とならんよう、ナビには“美原区 菩提”か“東区 菩提町”をちゃんと入れてくださいね。
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菩提ってどんなとこ?――住宅・工場がええ感じに同居
写真右側には食品工場があります↑(住宅と町工場がバランスよく混在してるのが菩提の特徴)
菩提を歩くと、工場や倉庫、そして静かな住宅地。
メインの道路にはビュンビュン走るトラック、路地裏では下校中の子ども達・・・・・・なんとも大阪らしい“ごった煮景色”がええ味出してます。
ちなみにこの町には加地テックという有名企業もあります。高圧ガスや圧縮機のメーカーで、世界にも名を知られる存在。まさかこののどかな景色の中に、そんなハイテク企業が潜んでるとは・・・まさに「見た目は住宅街、実は国際派」ですわ。
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地名の由来は“奈良時代からのご縁”説
菩提には昔の街並みも多く残る↑
「菩提」という仏教感強めの地名、実は奈良時代の伝承にからむと言われています。
天平年間、光明皇后がこの地に河内国分尼寺を創建したという話があり、その開基とされるインドのお坊さん「菩提遷那(ぼだいせんな)」にちなむ地名だとか。
古代のストーリーが、令和のまちなみの下で静かに息づいてると思うと、ちょっと背筋伸びますやん。
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ぶらり参拝と寄り道――熊野神社と菩提ちびっこ広場
熊野神社↑
まずは菩提の氏神さん「熊野神社」へ。鳥居をくぐると、街道の喧噪がフッと遠のいて、木陰の涼しさに肩の力が抜けます。
ここには子育て・安産で知られる「鬼子母神」も合祀。願いごとを心の中でそっと唱えつつ、鈴を鳴らして一礼。帰りぎわにもう一回振り返ってお辞儀してしまう、あの“日本人あるある”も自然に出ます。
菩提ちびっこ広場↑
熊野神社のとなりには「菩提ちびっこ広場」があります。小さめやけど使い勝手のよい憩いの場。ここには、ひときわ目を引く大きな盆栽のような木があります。
葉の形から見るとカイヅカイブキかもしれません。
地域の人に聞いたわけではないので断言はできませんが、もしかすると隣接する熊野神社の御神木かも・・・という存在感。公園で遊ぶ子どもたちの背景にそびえるその姿は、なんだか神聖さと親しみやすさが同居していて、見ているだけでちょっと得した気分になります。
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美原区の菩提を歩いて・・・
改めて強調。私が歩いたのは美原区の菩提。そして名前がそっくりな菩提町は東区。
両方とも堺のええ顔やけど、区が違うから“隣の似た子”くらいの関係。次に来るときも、まずは目的地をしっかり確認してから、熊野神社で心を整え、菩提ちびっこ公園で深呼吸。
今日の散歩で感じた、のんびりしつつちょっと不思議な菩提の空気感を、ぜひ自分の足で味わってみてください。
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美原区『菩提』の場所
グーグルマップ