大阪探訪記(by 桜華綴舎)

~隠れた名所と不思議なものを求めて~

寺内町のめっちゃ短い石橋と防火水路の関係【大阪府富田林市富田林町】

2025-11-08 18:38:37
目次

大阪府富田林市には寺内町(じないまち)っていう昔の家々が立ち並ぶ地域があるんですが、ここにめっちゃ短い石橋がいくつか点在しています。
(撮影・執筆 2024.10)

めっちゃ短い石橋

これが例の短い石橋なのですが、どう見てもただの石畳にしかみえないくらい短い。距離はおよそ1mくらいかな?

じつは別のところにも同じような石橋があります。どうやら寺内町内にいくつか点在しているようなのです。

点在するそれぞれの石橋にはしっかりと名前まで書いてます。これは古手屋橋ってかいてあるね。

石橋は昔の防火水路の名残り

けっきょくこの短い石橋たちはなんなんだ?って話なのですが、どうやら昔の防火水路の名残りのようなもののようです。
寺内町のあちこちには用心堀っていう防火水路がはりめぐらされていたのですが、現在は封鎖され暗渠(あんきょ;道路の地下に流れている川や水路)になっているのですよ。江戸時代の寺内町は火事が多くてたいへんだったらしく、こういった特殊な防火設備を作ったのだとか。

この橋はその防火水路を渡るために作られた橋なんだ。だからこんなに短いってわけ。

古い家屋が多く残る寺内町は観光地としての側面ももっている地域。もし寺内町を訪れたときはこの短い石橋たちにも注目してみてはいかがでしょうか。

富田林寺内町(重要伝統的建造物群保存地区)の場所

グーグルマップ

https://maps.app.goo.gl/4ruQenbnP96Uw8MA6

この記事を書いた人

しま(桜華綴舎 代表取締役)

大阪府堺市在住。ブログ歴10年以上。大阪探訪ライター&プロブロガー。 2014年から関西の珍スポットなどを紹介する「シマのブログ」(旧ブログ)を書き始め、2025年から新ブログ「大阪探訪記」として再始動しました。 当ブログでは大阪をメインに、関西の面白くて不思議な場所を紹介したり、街の歴史や文化を深掘りしていきたいと思っております。どうぞ楽しんでいってくださいね! また、私は、日本各地に残る史跡・戦跡・文化財などの調査記録を、ブログにまとめると同時に、Symbol(XYM)ブロックチェーン上にフルオンチェーンで保存する取り組みを2025年7月より開始しました。 ブロックチェーンの耐改ざん性と長期保存性を活かし、学術的資料を未来にそのまま残すことを目的としています。 このように学術的資料をフルオンチェーンで保存するのは、おそらく世界初の試みであり、静かな快挙でもあります。 研究者や歴史愛好家にとってはもちろん、未来の世代にとっても価値ある「デジタル遺産」となることを願っています。