小平尾地区を探訪したで!
大阪府堺市美原区にある小平尾(こびらお)。名前は知ってるけど、行ったことはない・・・なんて人、多いんちゃいますか?
ですがここ、ただの通過点やと思ってると、もったいない! 実はこの小平尾、昔は「小平尾村」と呼ばれていた歴史ある地域なんです。
石碑あり、工場あり、田んぼあり、そして川まで流れてる・・・・・・。
今回は、そんな小平尾の魅力をまるっと発掘してきました!
(撮影・執筆 2025年7月)
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小平尾村って・・・そんな村やったん?
小平尾 憩の家↑(小平尾公民館)
まずは「小平尾」という地名のお話から。
「平(ひら・びら)」は平地、「尾(お)」は尾根のこと。そこに「小」がついて、“小さな平らな尾根のある場所”。
つまり、なだらかな尾根や丘の先端に広がる小さな平地ということ。
なるほど、自然の地形をそのまま名前にしたような、素朴でわかりやすい地名です。
小平尾公民館 建設記念の碑↑
実際、小平尾はかつて「丹南郡小平尾村」として存在していた農村地帯。今でも小平尾公民館(憩いの家)の前にある石碑には、「小平尾村」の名がしっかり残ってます。これはちょっと感動もの。
今では美原区の一部としてしっかり町化してますが、ちゃんと村のDNAが息づいてるんですよ。
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住宅と工業地帯、なんでもアリな街並み
小平尾の工場地帯↑(歩道が無いうえに、交通量が非常に多いから危ない)
小平尾の特徴、それはなんといってもこのごちゃまぜ感!
まず普通に住宅地や田んぼとかがあるんですけど、そのすぐ近くにはドデカい工場や倉庫がドーン! 物流センターのトラックがびゅんびゅん走る横を、おばあちゃんが自転車でトコトコ。
歩いてると・・・あれっ? さっきまで住宅地やったよな!?・・・ってなるくらい、工業地帯が近いんですわ。
なんでも国道309号や阪和自動車道のインターが近いらしく、企業から見たらめちゃくちゃ立地がええみたい。なるほど、それで工場が多いんやなと。
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黒山警察署と中学校、安心感MAXなラインナップ
黒山警察署↑(工場地帯の先にある。向かいには美原中学校もある)
それだけじゃありません、小平尾には堺市黒山警察署があります。ここは美原区の治安を支える要のおまわりさんたちの拠点!
そのすぐそばには堺市立美原中学校もあって、部活帰りの中学生たちが元気に挨拶してくれます。いやもう、工場+警察署+中学校って、なんかすごい安心感ありますやん?
地域の暮らしを守る人たちと、未来を育てる学校が並ぶ、ええ感じのエリアなんです。
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野鳥のパラダイス!? 東除川がええ感じ
町の東側を流れるのが、東除川(ひがしよけがわ)。
パッと見はコンクリートでガッチリ護岸された「いかにも都市の川」なんですが、実はここ、あったかい時期には野鳥や鯉が見られる“ちょい穴場スポット”なんです!
サギやカモ、カワウなど、水辺でちょこちょこ動いてる姿は見ていて飽きません。ときどき大きな鯉が悠々と泳いでるのも見られて、意外と癒されるポイントです。
しかもこの川沿い、自然だけじゃないんです。
実は、川に沿って自動車工場や建設業、塗装店に工事設備リース業、金属製造に化学工場など、いろんな業種がごちゃまぜに連なってます!
極めつけは錦鯉のペットショップ業者なんてのも!
錦鯉の業者↑(玄関口でニワトリを飼っている。可愛かった!)
つまり東除川は、工業エリアと自然観察エリアが並存してるという、ちょっと珍しいタイプの都市河川。このアンバランスさが、なぜか心に残ります。
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地味やけど、実は“ええとこ”やねん
小平尾の田園地帯↑
小平尾は観光地でもなんでもない、ふつうのまち。けれどその中に、
「村」だったころの名残を残す石碑
工場と民家と田んぼの共存
東除川の静かな流れと野鳥たち
地元を支える警察署と中学校
・・・・・・と、地味ながらしっかりと“地域の物語”が詰まってるんです。
派手なものはないけど、暮らしがある。人が生きてる。その当たり前をしみじみ感じさせてくれるのが、小平尾のいいところ。
堺市美原区をぶらぶら歩くときは、ぜひこの“小さな尾根のまち”にも寄ってみてください。
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『小平尾』の場所
グーグルマップ