謎スポットな狸小路
大仙公園といえば、言わずと知れた世界遺産・仁徳天皇陵(大仙古墳)のすぐ隣に広がる、緑豊かな歴史公園。でもその中に、「え?なんでこんなとこに!?」とツッコミたくなる謎スポットがあるんです。
その名も――「狸小路(たぬきこうじ)」!
(撮影 2025.4)(執筆 2025.7)
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急に現れるタヌキの群れ
公園内の遊歩道をのんびり歩いていると、ふと目の前に並ぶのは・・・・・・大量の狸の置物たち!
大中小、目つきも姿勢もバラバラな狸たちがずらっと並ぶその光景は、なんとも異様というか、かわいいというか・・・・・・もはや圧巻。
「え、何この狸ラッシュ。狸の同窓会? 狸の待ち合わせ場所? 狸の盆踊り会場??」
とにかく初見では脳がバグるレベルの光景です。が、これが「狸小路」と呼ばれる大仙公園の隠れ謎スポットなのです。
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由来は不明。でもきっと、堺の狸たちのご縁
実はこの狸小路、公式な説明板や由来はありません(2025年7月時点)。でも、ただの気まぐれオブジェと思うなかれ。
堺市といえば、じつは古来よりタヌキが生息するまちとして知られているんです。
大仙古墳をはじめとする古墳群には、今でも野生のタヌキがひょっこり住み着いていたり、夜にふらっと姿を現すこともあるんよ。住宅街でも時々「狸出たで!」という目撃情報があったりして、堺市民にとってタヌキは意外と身近な存在なのです。
ちなみに筆者はずっと堺在住なんですが、高校の時、学校に狸が侵入して大騒ぎになったことがある!
そんな背景を知ったうえで狸小路を歩くと――
「もしかしてこの狸たち、古墳からのおつかい中なんちゃう?」
とか思えてくる不思議さ。置物とリアル狸の文化がゆる〜く融合した場所として、妙な納得感すら湧いてきます。
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縁起物?それとも堺名物?
古びて顔が破損している狸↑(もしかしてコンクリート製?)
狸といえば、信楽焼の「他を抜く=たぬき」の語呂合わせで商売繁盛の縁起物としても知られています。大仙公園を訪れた人々への幸運祈願・・・・・・そんな願いも込められているのかもしれません。
あるいは、「堺と狸の歴史をちょっとだけ伝える」狸小路を造った人の遊び心なのかも。どっちにしても、この狸小路、ただの置物とは思えない味わい深さがあります。
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堺で狸に出会ったらラッキーかも?
というわけで、大仙公園の狸小路。由来も意味もナゾだらけなのに、なぜか惹かれるこの場所。
堺に来たなら、ぜひ立ち寄ってみてください。もしかしたら、どこかの古墳から出てきた本物のタヌキも・・・・・・狸小路のどこかでひょっこり混じってるかも?
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大仙公園『狸小路』の場所
グーグルマップ