太井に来た!
大阪府堺市美原区にある太井という地区にやってきました!
「たい」って読むけど、漢字は「太井」。
太い井戸? でっかい井戸?・・・・・・いえいえ、実はここ、古墳時代の歴史と現代の家具産業が共存する町なんです。
今回はそんな太井を、歴史から産業までディープに歩いてみました。
(撮影・執筆 2025.7)
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古墳と街道のロマンあふれる町
太井の住宅街への道↑
太井周辺は、古墳時代から人が住んでいたエリア。
近くには教科書にも載る黒姫山古墳があります。飛鳥時代には、難波宮と飛鳥京を結ぶ竹内街道が通っており、昔から交通の要衝でした。
さらに中世には河内鋳物師(かわちいもじ)が活躍し、東大寺の鐘や大仏づくりにまで関わったというから驚きです。
太井=古代クラフトマンの町、といってもいいくらい。
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「太井」の名前、なんでこんな漢字?
太井総合会館↑
「たい」って、普通なら「泰」とか「田井」やのに、ここは「太井」。
由来は諸説あるんですが、近隣の多治井(たじい)や古代の豪族「丹比(たじひ)」の地名が変化してこうなったと言われてます。
つまり「昔の人の苗字が訛って太井になった説」。大阪あるあるの地名ミステリーですね。
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町並みは、のどか×便利のハイブリッド
実際に訪れて初めてわかったんですが、太井は田んぼと住宅がええ感じに共存してる。
国道309号とか南阪奈道路にもすぐ出られるから、車移動メインの人には超便利。
でも一本裏道入ったら、古い蔵とか昔ながらの家並みがまだ残ってたりするんよ。ちょっとタイムスリップ感あってテンション上がります。
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名産品と地元企業
太井地区の農業エリア↑
太井単体でコレ!・・・っていう名産は乏しいんですが、美原一帯は野菜や米の産地。
道の駅とかスーパーサンプラザの野菜売り場とかで、地元の新鮮なもんが買えるのが嬉しい!
あと企業系で言うと、建設会社や機械メーカーとか、中小やけど聞いたことある会社がポツポツと。住宅地と工場地帯が同居してるのも、このエリアの味わい。
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南大阪家具団地
南大阪家具団地↑
太井の有名どころ・・・・・・強いて言うならば、南大阪家具団地かな。中小の木工所・家具製造会社が集まる企業団地です。
南大阪家具団地が整備されたのは、昭和30年代後半から40年代にかけてのこと。
当時、大阪南部の家具工場は住宅街に点在しており、作業効率や安全面に課題があったんです。そこで「家具産業を一か所に集めて効率よく生産・流通させよう」という考えから、太井周辺に団地がつくられました。
この企業団地が、なぜ太井にできたのか? それは・・・・・・国道309号や南阪奈道路が近く、交通アクセスがよかったこと・田畑が多く、まとまった土地を確保できたこと・もともと木材や製材所が多く、木工業に適した環境だったこと・・・・・・。
これらの理由が重なって、南大阪家具団地は誕生したんだそうです。現在もタンスや食卓、収納家具など、暮らしに身近な製品がここから全国に出荷されてます。
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太井──のどかさと利便性の同居する街並み
ホームセンター ムサシ↑(プロの技術者ご用達のお店。一般のお客さんもたくさん来てます。筆者はここで野菜の苗を購入した。笑)
太井の街並みは、田んぼと住宅が入り混じるのどかさが魅力です。
そして中小の工場地帯もあって、古代から現代までクラフトマン精神が受け継がれてるモノづくりの町でもある。
表通りは国道や高速道路に近く、お店も多くて便利。でも、少し裏道へ入ると昔ながらの蔵や家並みが残り、「あ、ここ昔のまんまやなぁ」と感じる風景に出会えます。
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美原区『太井』の場所
グーグルマップ