大阪探訪記(by 桜華綴舎)

~隠れた名所と不思議なものを求めて~

泉大津に眠るロシア兵たち。静かなる異国の墓地【大阪府泉大津市】

2025-08-31 22:49:06
目次

ロシア兵墓地と泉大津

ここは大阪府泉大津市。

毛布のまち、港のまち、そして意外にも「ロシア兵のお墓があるまち」でもあります。

・・・・・・え?大阪でロシア?なんでまた?

そう思ったあなた。実はこのロシア兵墓地、けっこうすごい歴史を秘めているのです。

(撮影 2019.2)(執筆 2025.7)

日露戦争と泉大津

時は明治時代。1904年から1905年にかけて、日本とロシアは戦争をしていました。そう、「日露戦争」です。

この戦争で日本は勝利したのですが、戦場で捕虜となったロシア兵たちが、全国各地の収容所に送られました。

そのうちの一つが、ここ泉大津だったのです。

当時、泉大津には捕虜収容所が置かれ、ロシア兵たちがここで暮らしていたのですが、慣れない土地と気候、病気などで命を落とした人も少なくありませんでした。

異国の地に眠る彼ら

ロシア兵たちのお墓↑

亡くなったロシア兵たちは、地元の人々の手で丁寧に弔われ、現在の「ロシア兵墓地」に葬られました。

場所は泉大津市内の住宅地の一角。今も静かに整備されていて、石碑や墓標が並んでいます。

墓碑には名前などが刻まれ、日本の墓地とはまた違った雰囲気があります。

地元の人たちの想い

ロシア兵墓地のウォールペイント↑

泉大津市や地元の方々は、この墓地を歴史の一部として大切に守り続けています。

異国の地で命を落とした兵士たちに対する敬意と、人としてのつながり。

戦争の時代であっても、人と人のあいだに温もりはあったのだと、そんなことをしみじみと感じさせられます。

けっして観光地というわけではありませんが、こういう「忘れられそうな歴史」にふれると、旅の意味がちょっと深くなりますよね。

泉大津に立ち寄ることがあれば、ちょっと足をのばして、静かな墓地に手を合わせてみてはいかがでしょうか。

泉大津市『ロシア兵墓地』の場所

グーグルマップ

https://maps.app.goo.gl/5QCHZDgy3MWCRvjY8

この記事を書いた人

しま(桜華綴舎 代表取締役)

大阪府堺市在住。ブログ歴10年以上。大阪探訪ライター&プロブロガー。 2025年7月、Symbolブロックチェーン(XYM)上に歴史調査資料そのものをフルオンチェーンで半永久保存することに成功しました。フルオンチェーンでの歴史調査資料の保存は世界初の快挙であり、改ざん不能かつ未来永劫に残る新たな文化遺産保護の形を示します。 また、2014年から関西の珍スポットなどを紹介する「シマのブログ」(旧ブログ)を書き始め、2025年から新ブログ「大阪探訪記」として再始動しました。 当ブログでは大阪をメインに、関西の面白くて不思議な場所を紹介したり、街の歴史や文化を深掘りしていきたいと思っております。楽しんでいってね!