大阪探訪記(by 桜華綴舎)

~隠れた名所と不思議なものを求めて~

広国神社(廣國神社)の巨大鍋。鋳物製大鍋は直径140cmもある【大阪府堺市美原区】

2025-12-27 10:59:11
目次

広国神社(廣國神社)

※当記事は旧ブログから移管した数年前の古い記事です。現在の情報とは違う部分もあるということを承知のうえお読みください。

ここは大阪府堺市美原区にある広国神社(廣國神社・ひろくにじんじゃ)です。

この美原区の大保(だいほ)っていう地域は、平安時代末から室町時代始めあたりまで河内鋳物師(かわちいもじ)っていう鋳物技術者集団の本拠地であった。「鋳物発祥の地」なのです。

そんな河内鋳物師の中には初めて鋳造で鍋を造ることに成功した人たちもいて、廣國神社では鍋宮大明神として祀られてる。そして廣國神社には鋳物製大鍋がある。

(撮影・執筆 2019年1月)

 

鋳物製大鍋 「ナベと背くらべ」

巨大な鍋があるのは廣國神社の鳥居をくぐって、すぐ右へ。

 

鋳物製大鍋(いものせい おおなべ)

これが鋳物製の巨大鍋でして、直径140cmあります。ちなみに鋳造(ちゅうぞう)ってのは高温の液体金属を型に流し込んで成形する技術のことね。

河内鋳物師たちは東大寺の大仏や鎌倉の大仏の鋳造にも参加していたといわれている鋳造のエリート集団。その本拠地にふさわしい出来栄えの鍋です。

 

「ナベと背くらべ」と看板に書かれてまして、大鍋の横にはデカいものさしもある。ちなみに大鍋の深さは65cmあるらしい。中華鍋ではないけど、これならチャーハン100人前くらい作れるんじゃないだろうか。この大鍋ほどデカいコンロが無いので実用性はあまりないけど、インパクトはなかなかのものです。

ぜひ興味がある方は廣國神社で参拝し、鋳物製大鍋と背くらべをしてみてください。

ちなみに、この近くには鍋宮大明神という石碑があったりもします。

 

広国神社(廣國神社)の場所

https://goo.gl/maps/BQFZ8tpycks

この記事を書いた人

しま(桜華綴舎 代表取締役)

大阪府堺市在住。ブログ歴10年以上。大阪探訪ライター&プロブロガー。 2014年から関西の珍スポットなどを紹介する「シマのブログ」(旧ブログ)を書き始め、2025年から新ブログ「大阪探訪記」として再始動しました。 当ブログでは大阪をメインに、関西の面白くて不思議な場所を紹介したり、街の歴史や文化を深掘りしていきたいと思っております。どうぞ楽しんでいってくださいね! また、私は、日本各地に残る史跡・戦跡・文化財などの調査記録を、ブログにまとめると同時に、Symbol(XYM)ブロックチェーン上にフルオンチェーンで保存する取り組みを2025年7月より開始しました。 ブロックチェーンの耐改ざん性と長期保存性を活かし、学術的資料を未来にそのまま残すことを目的としています。 このように学術的資料をフルオンチェーンで保存するのは、おそらく世界初の試みであり、静かな快挙でもあります。 研究者や歴史愛好家にとってはもちろん、未来の世代にとっても価値ある「デジタル遺産」となることを願っています。