「神明通商店街」の記憶
※当記事の写真はすべて2019年に撮影したものです。神明通商店街は現在は存在しませんことをご理解のうえお読みください。
泉大津駅のほど近く、かつてその一角に「神明通商店街(しんめいどおりしょうてんがい)」という、知る人ぞ知るボロボロで小さな商店街がありました。
名前はなんとも神々しいのに、実際は昭和の香りが濃厚すぎる“タイムスリップ商店街”だったんです。
(撮影 2019.2)(執筆 2025.7)
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ボロいけど、なんか愛しい
神明通商店街のようす↑(長さは20~30mくらい。かなり短い商店街です)
まず言わせてください。「ボロい」というのは、決して悪口じゃありません。
むしろ、“味”です。
くたびれたトタン屋根、斜めに傾いた看板、雨が降るとポタポタ音が響く軒下。
たった数軒の個人商店らしきものが細い路地に並んでいただけです。
乾物屋さん?洋品店?電気屋さん? 正直、なんのお店なのかも分かりません。
すべてシャッター降りていました。廃業済みなのか、たまたま休業日だったのかは謎でした。
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まるで昭和の博物館
神明通商店街の屋根↑
この神明通商店街、まるで「昭和」の空気がそのまま閉じ込められたかのよう。
いわゆる大型スーパーが出現する前の、地域密着型の買い物風景がここには残っていました。
通りには、ちょっと猫が歩いてて、おばあちゃんたちが立ち話してて、
「まだこんなとこ、あったんや・・・・・・」と誰もが思わず立ち止まるような、そんな空間。
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そして、静かに幕を閉じた
神明通商店街を抜けた先にある暗渠(あんきょ)らしき道↑
しかし、時代の流れには逆らえず・・・・・・
とうとう商店街は解体され、今ではその姿を思い出す人も少なくなっていることでしょう。
小さくて、ボロくて、でもどこか懐かしくて、ちょっと笑えて、ちょっと寂しい。
神明通商店街は、そんな“昭和レトロ”の記憶として、泉大津の心の片隅に今もそっと生きてる気がします。
たとえ地図から消えても、誰かが「こんなんあったなあ」と思い出す限り、きっとそれは残り続けるんやと思います。
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『神明通商店街』の場所
グーグルマップ
※2025年時点では、商店街は解体され、存在していません。