ここは大阪府堺市北区にある大泉緑地という公園です。この門の先にはかきつばた園がありまして、そのすぐ先に謎の木造風車が佇んでいるので調べてみましたよ。
ちなみにですが、これは2024年の探訪記です。2025年には当記事の風車は無くなっていますので、現在はもう見ることができませんことをご理解ください。
(撮影日 2024年8月)
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木造風車を観察

これがその木造風車です。
けっこう小さく簡素な造りをしてます。
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かなり古いものだということは見てわかるね。
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堺の揚水風車 歴史と詳細
この木造風車の詳細が記された説明看板がありました。
読んでみたのですが、どうやらこの風車は大正時代から昭和にかけ、堺の石津や湊一帯に存在したものらしい。最盛期(昭和22~23年頃)で350台も設置されていたとある。
用途としては農業用の地下水をくみ上げるためのポンプの役割をしていたような。
羽根の方向が固定されているため一定の方向の風でしか回転しないため、いまとなってはかなり作業能率の悪い風車だったそうだが、水を人力で汲んでいたいた時代にとっては画期的なシステムだったそうで、農業に役立っていたようです。
昭和30年頃から臨海工業地帯の造成や住宅の建設などによって浜風がさえぎられ、そして畑の減少もあって、だんだんこの木造風車は減少していったのだと。
現在は数基しか残っていないらしいので、この風車はかなり貴重なもの。
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かきつばた園のパンフレット↑
ちなみになんですが、この風車の名称は「堺の揚水風車」というらしい。のちにこのかきつばた園のパンフレットを頂いたのですが、そこにこの風車のことが書かれていて名称が判明したのだ。
冒頭でも言ったのだが、この風車は現在はもう無くなっているので見ることはできない。悲しいけど、堺の風車が完全になくなるのも時間の問題なのかもしれませんね。
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大泉緑地かきつばた園の場所
グーグルマップ